会津部の時間ですよ!

会津に夢も希望も抱いていない主人公が、会津を楽しむための部活に強制入部させられる物語。(※この物語はフィクションです。たぶん)

≪第23回≫美少女の夢は夜に咲く

コンビニでユカが強盗に襲われたり倒したりしているうちに、空は闇夜に染まっていた。

「はぁ…さっきは強盗に襲われたりして、大変だったな~」

そう言うユカは、俺の横にぴたりと並んで歩く。

俺は前を向いたまま

「ていうか、お前はいつまで付いてくるんだよ?
こんなにダイレクトなストーカーはなかなかいねーぞ」

「ちょ、ストーカーだなんて人聞きの悪い!
私の家も同じ方向なんだよ!」

マジか。そしたら毎日コイツと一緒に帰宅(たぶん付いてきそう)する羽目になるの?

なんだろう。急に死にたくなってきた。
帰宅する時ぐらい1人にさせてくれよ。

ユカは、俺のそんな気持ちなど全く汲み取ることなく話かけてくる。

「ユウトくん。明日からよろしくね!」

「はぁ?なにが」

「だから、部活だよ部活!」

「俺は部活って言葉を聞くと、この世を滅ぼしたくなるほどに虫酸が走るんだよ」

「そんなこと言わずに!
普段は部室で好きなことをしてればいいだけだし、たまに週末だけ外で活動するだけなんだから!」

チッ。どうせ拒否しても、また呪いの人形で俺を殺しかけるんだろうな。

俺は立ち止まり、一言。

「ほんとに、何をしててもいいんだな?」

ユカは、闇夜でも光るような明るい笑顔を向けてくる。

「もちろんだ!部長の私が言うんだから間違いない!」

「ふーん。まぁ、常識の範囲内で、好きにさせてもらうよ」

まぁ、常識とか知らんけど。