コンビニでユカが強盗に襲われたり倒したりしているうちに、空は闇夜に染まっていた。
「はぁ…さっきは強盗に襲われたりして、大変だったな~」
そう言うユカは、俺の横にぴたりと並んで歩く。
俺は前を向いたまま
「ていうか、お前はいつまで付いてくるんだよ?
こんなにダイレクトなストーカーはなかなかいねーぞ」
「ちょ、ストーカーだなんて人聞きの悪い!
私の家も同じ方向なんだよ!」
マジか。そしたら毎日コイツと一緒に帰宅(たぶん付いてきそう)する羽目になるの?
なんだろう。急に死にたくなってきた。
帰宅する時ぐらい1人にさせてくれよ。
ユカは、俺のそんな気持ちなど全く汲み取ることなく話かけてくる。
「ユウトくん。明日からよろしくね!」
「はぁ?なにが」
「だから、部活だよ部活!」
「俺は部活って言葉を聞くと、この世を滅ぼしたくなるほどに虫酸が走るんだよ」
「そんなこと言わずに!
普段は部室で好きなことをしてればいいだけだし、たまに週末だけ外で活動するだけなんだから!」
チッ。どうせ拒否しても、また呪いの人形で俺を殺しかけるんだろうな。
俺は立ち止まり、一言。
「ほんとに、何をしててもいいんだな?」
ユカは、闇夜でも光るような明るい笑顔を向けてくる。
「もちろんだ!部長の私が言うんだから間違いない!」
「ふーん。まぁ、常識の範囲内で、好きにさせてもらうよ」
まぁ、常識とか知らんけど。