会津部の時間ですよ!

会津に夢も希望も抱いていない主人公が、会津を楽しむための部活に強制入部させられる物語。(※この物語はフィクションです。たぶん)

≪第16回≫主人公の危機、再び。

まぁ、人間、成長するにつれて変わる人間ぐらいいるだろう。

別に珍しいことじゃないしな。

俺は、ユカに一言。

「助けてくれて、あんがとー。
じゃあ俺、帰る~」

するとユカは

「ま、待ってくれないか?

ユウトくんを助けたこと、恩に着せるわけではないのだけれど…

ちょっと一緒に、来て欲しい所があるんだ…」

そう言うユカに、俺は

「やだ。帰る」

「えっ!いや、ちょっとだけでいいから!」

「やだ。帰る」

「頼むから!」

「やだ。帰る」

「なんでだよ!そこは一緒に来てくれないと話が進まないだろ!?」

「話って!?なんの話!?
とにかく俺は早く帰りたいの!

学校が嫌いなの!

一刻も早く、この学校の敷地内から脱出したいの!」

「どんだけ学校嫌いなんだよ!?
ていうか、今の時間は部活とかやってる時間だろう!」

「部活なんてやりたくないの!
俺は帰宅部なの!!」

そう吐き捨てて足早に帰ろうとした

その瞬間。

「仕方ない。頼む。ユウト2号」

ユカがそう呟いた、その瞬間。

俺と全く同じ姿をしたアンドロイドである『ユウト2号』が、どこからか姿を現した!

そして、俺と同じ声の電子音で叫ぶ!

『ユウトくん、ごっめぇ~ん!』

ゴスッ!

「ぐはっ!」

ユウト2号は、俺の頭を鈍器のようなモノで殴る!

薄れゆく意識のなか、俺はユウト2号の手によって、大きな麻袋に入れられ…

そして、拉致されたのだった。